メグロ 目黒製作所の歴史とメグロ500の系譜とそのDNAの末路

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メグロ500は白バイ用の大排気量車として

 

1950年代の目黒製作所はまだ余裕があったようで、白バイ用の大排気量車として500ccのZシリーズやKシリーズを継続して生産していました。

 

メグロのZシリーズは、1937年(昭和12年)に第1号車として日本で初めて個人向けとして発売された高級オートバイZ97からの伝統が受け継がれていました。

 

Z97という車名は、日本海軍の伝統旗「Z旗」と皇紀2597年の合成ということです。

 

いかにも軍国主義化の戦前と言うネーミングですね。

 

1939年(昭和14年)には、白バイとして納品され、初期のオートレースにも使用されました。




戦後Z97からZ3へ

Z97は、1942年(昭和17年)まで生産され、戦争の激化から一時生産を止めていましたが、戦後は、1948年から3年間ほど生産されました。

 

その後1951年のZ2、52年のZ3に引き継がれました。

 

Z3は、リヤにプランジャー・サスを採用し、
最高出力:15ps/3900rpm
最高速度:100km/h
と公表されました。

生産台数も当初月間60台だったが、53年には月間110台にまで増やし、メグロの大排気量車は、広く認知されていきました。

 

メグロ500 Z5からZ6、Z7へと進化

1955年(昭和30年)に登場したZ6は、

最高出力:20.2ps/4000rpm
最高速度:110km/h
をマークするまでになり、より改良され、
最高速120km/hをマークするまでになりました。
※但し車重は202kg→213kgとアップ。

 

またZ6からは白バイ採用が本格化し、56年登場のZ7で
メグロ=白バイというイメージが決定的になりました。

 

またZシリーズには愛称がなかったため一般公募し、
STAMINA(スタミナ)と命名されました。

 

この56年頃が目黒製作所の全盛期で、月産1000台を市場に送り出していました。

 

Z7は、1956年~60年に生産され、

 

空冷4ストOHV2バルブ単気筒
496cc
最大出力:25ps/4400rpm
最大トルク:3.5kg.m/3100rpm
202kg
と低速トルク型で、ドッ、ドッ、ドッ、という排気音はマニアをしびれさせました。



スタミナ・ツイン Kシリーズの開発と市販

しかし、メグロの全盛期はわずかな間でした。

 

後発のホンダ、ヤマハが、250ccクラスでより軽量、高性能、安価なマシンを世に送り出してきました。

 

59年に発売された、ホンダ・CB72、ヤマハ・YDS1、そして60年にはスズキがコレダツインエース250TAで追いかける構図が出来上がってきました。

 

それでも60年に発表されたメグロ・スタミナK1は、
空冷4スト並列2気筒 497cc
最高出力:33ps/6000rpm
車重:190kg
最高速度:155km/h
を誇るマシンとして登場しました。

 

 

市販は、60年11月に業務提携したカワサキ自動車販売からの出荷で、
白バイ用にも大量納車となりました。

 

メグロ・スタミナK1は、65年にカワサキメグロK2へバトンタッチし、シリンダーヘッド、クランク系からサスペンションまで高速用に改良され36ps、165km/hを可能にしました。

 

その後K2は、カワサキW1、W1S、W1SAそしてW3と発展して行きます。

メグロのDNAは死なない

K1は、正式呼称をKHと呼び、目黒製作所、カワサキメグロ製作所で生産、生粋のメグロとしては最後のビッグマシンとなりましたが、往年のメグロファンのみならずそのDNAは後年に受け継がれています。

 

僕が大学生の頃の70年後半から80年初頭には、カワサキW3が普通に走っていました。

 

また人気作家片岡義男の「彼のオートバイ、彼女の島」の主人公が乗っていたのもカワサキ650RS-W3でした。

 

1999年2月、カワサキよりW650として復活しました。

 

その後、2008年にW650とW400は排ガス規制強化のため生産が終了しました。

 

W800は、Wシリーズ2年ぶりの復活として2010年10月に海外輸出向けモデルとして、先行発表され、2011年より日本国内でも発売されました。

 

しかし、2016年にファイナル・エディションが発表され、メグロのDNAを持ったWシリーズは、K1の発売から約55年の歴史に幕を閉じることになりました。

 

W3の野太い排気音を懐かしく思い出す筆者にとって寂しいことですが、
将来的にモーターサイクルも電化が進むと思いますので、もう復活することはないのかもしれません。

 




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