オートバイ伝説 走り出せば青春

ホンダドリームCB400フォアⅠ/Ⅱ 時代に翻弄された悲劇のマシン

ホンダドリームCB400フォアは
一時期は人気モデルの筆頭に
君臨するマシンでしたが、

 

発売当時は、
それほどの人気もなく、
しかも免許制度の改定に
翻弄された悲劇のマシンでした。

 

今日は、
1972年に登場した
CB350フォアから、

 

76年に最終型が
出て姿を消したCB400フォアに
ついて書きたいと思います。




ホンダドリームCB350Four もし売れていれば!

 

ホンダドリームCB350Four

1972年6月

エンジン:空冷4サイクルSOHC2バルブ並列4気筒
ボア・ストローク 47mm×50mm
排気量:347cc
最大出力:34.0ps/9,500rpm
最大トルク:2.79kg-m/8,000rpm
重量:170kg
最高速:160km/h
0-400:–.-秒
始動:セル、キック 前進5速
タイヤ:F3.00-18 R3.50-18
価格\265,000

 

 

1969年に発売されたCB750Fourは
世界から絶大な評価を受けました。

 

それに応え、
ホンダは、
500ccと350ccへも
4サイクル4気筒マシンの
拡大戦略を行いました。

 

そして1972年に誕生したのが、
ホンダドリームCB350Fourでした。

 

しかし、
このCB350Fourは、
同じ4気筒でも

 

大人しい特性に
仕上げられたことが、

人気薄の原因となり、

 

74年に早々に生産中止に
追い込まれてしまいました。

 

もしセールス的に
成功していたら
続いてCB250Fourが
発表を待っていただけに
残念でなりません。

 

これで時代は10年遅れましたね。

 

次に250ccの4スト4気筒が出たのが、
1983年のスズキGS250FWまで
待たなければならなかったからです。

 



ホンダドリームCB400FourⅡ 時代に翻弄された悲劇のマシン

 

ホンダドリームCB400FourⅠ/Ⅱ

1976年3月6日

エンジン:空冷4サイクルSOHC並列4気筒
ボア・ストローク 51mm×48.8mm
排気量:398cc
最大出力:36.0ps/8,500rpm
最大トルク:3.1kg-m/7,500rpm
重量:184kg
最高速:155km/h(推定)
0-400:–.-秒
始動:セル、キック 前進6速
タイヤ:F3.00-18 R3.50-18
登坂力:20°
燃費:39km/l
価格\327,000

 

 

中型免許(400cc以下)に合わせて
408ccを398ccにスケールダウンしたモデルです。

 

ハンドルが、
ニア・フラットの
コンチネンタル・ハンドルが
タイプⅠ、

アップハンドルが、
タイプⅡでした。

 

美しいカフェレーサースタイルと
集合マフラーのスタイルで人気を博しました。

 

CB400Fourは、
当初、CB350Fourの販売不振を受け、

 

エンジンの排気量を
408ccに拡大して、
ショートハンドル、
バックステップ、
流麗な4in1マフラーを
装備させ生まれ変わったように
誕生しました。

 

※’74年12月発売の408ccモデル

 

しかもカタログの
キャッチコピーだった

「おまえは風だ」
も大いに話題になりました。

 

しかし、
ここからCB400Fourは時代に
翻弄されることになります。

 

70年代初頭、
当時のナナハンブームに
乗った暴走族が社会問題化し、

 

2輪免許には400ccを上限とする
中型免許が施行されたのです。

 

CB400Fourの登場は
まさにこの時で、
排気量が400ccを8ccだけ
上回るこのモデルが、

 

中型免許に適合するか否か、
論争まで巻き起こり、

 

ホンダは混乱を避けて、
398ccモデルを新たに
作り直したのでした。

 



ホンダドリームCB400Fourは時代に取り残され

 

一方ライバルメーカーは、
中型免許に適応した

 

2気筒モデルを次々と発表し、

すでに熾烈な性能争うが始まっていました。

 

軽快なハンドリングの
2気筒のライバル車と比べると、

 

コーナリングのシャープさに欠ける、

CB400Fourは、取り残されていきました。

 

 

そしてホンダは、
後継モデルとして
CB400ホークⅡを発表したのです。

 

初代モデルは、
やかんタンクと揶揄されましたが、
性能的にはライバル車を圧倒し、

 

結局CB400Fourは、
忘れられた存在になってしまいました。

 

 

ホンダドリームCB400Fourのリバイバル

 

ところがところがです、

 

当時、400cc以上のオートバイを乗るには、

限定解除という
試験場での一発試験のみでしか
合格手段がなく、

 

現実には
手の届かない存在だった
ビッグモデルには

 

当然のように
4気筒モデルが
存在していました。

 

中型免許しか
持たないユーザーから、

 

中型マシンにも
マルチモデルがほしい!

 

という欲求、要望が出てきたのは
当然と言えば当然でした。

 

そこで、
思い出されたのが、
CB400Fourだったのです。

 

しかし、なんと時代は皮肉なことか!

 

CB400Fourは、
すでに生産が終了していました。

 

CB400Fourのリバイバルは、
中古車価格の暴騰という
現象までお越し、

 

結局、
1979年にカワサキが
D0HC4気筒のZ400FXが
発売されるまで続きました。

 

 

1978年から79年に掛けて、
僕は新聞社のプレスライダーの
アルバイトをしていましたが、

 

CB400Fourが、
中古車市場で
相当な高値で
取引されていると
ライダー仲間からは聞いていました。

 

当時、僕が乗っていたマシンは、
2サイクルのヤマハスポーツRD250。

 

単気筒と2ストファンの僕は、
特にCB400Fourは、
欲しいとは思いませんでしたが、

 

ヨンフォアに乗っている仲間が、
めっちゃカッコよく見えたのは確かでした。

 




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