1976年(昭和51年)。
個人的には、1960年から70年前半に掛けての
政治的な学生運動の時代が過ぎ、
おしゃれで自由な時代になった印象を持っています。
それを象徴するような荒井由実(現松任谷由実)の
4枚目のアルバム「14番目の月」に収録されていた
「中央フリーウェイ」の歌詞です。
当時北陸の田舎の予備校生だった僕に、
おしゃれな都会の風を吹き込んでくれました。
中央フリーウェイのタイトルからもわかるように
この年の5月に中央自動車道が開通して、
都心と多摩、山梨方面が直結したのでした。
さて、カワサキZ750FOUR。
750RSから名称が変更されました。
つまりZ2からZ750FOURになったのです。
名称だけではなく、吸排気系の改良で70psにパワーアップされ、
ダブルディスクやシールチェーンなどが採用されました。
カワサキZ750FOUR プロフィールとポテンシャル
カワサキZ750FOUR
1976年
エンジン:空冷4サイクル・DOHC4気筒
ボア・ストローク 64mm×58mm
排気量:746cc
最大出力:70ps/9,000rpm
最大トルク:5.6kg-m/8,500rpm
重量:236kg
最高速:—km/h
0-400:–.-秒
登坂力:25°
燃費:41km/l
始動:セル・キック 5速
タイヤ:F3.25-19 R4.00-18
価格\485,000
フレームや足回りに改良を受け、
完成度の高いZ750と言えます。
高速モデルとして印象度を高めたZ2にも、
多少の問題点がなかったわけではありません。
ストレートや小さなコーナーでは十分な動力性能を持ちながらも、
高速コーナーや、その切り返しとなるS字では
ハンドルが振られる現象も起こっていました。
フレームの剛性の不足も一部のライダーに指摘されていたようです。
最も、これにはそれなりの剛腕ライダーでしか
確かめようもないことでもありますが。
ですが、現在の優れたフレーム構造にバランシングされたパワーと見比べれば、
当時の750クラスは、正にエンジンが先走りしていたと言う感じは否めないですね。
これも今となっては懐かしいテイストとも言えるものでした。
Z2からZ750FOURと改められた名称を好むと好まざるは別にして、
マシンは常に改良の手が入れられて成長しています。
Z750FOURには、
フロントに有効径245mm/厚さ7mmのステンレス合金の
ディスクプレートをダブルで装備。
出力値を僅かだが1ps向上させています。
メーター読みで220km/hを示そうかと言う高速モデル。
やはりただ者ではありませんでした。
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