1974年10月に引退した
読売ジャイアンツの長嶋茂雄は、
翌年にジャイアンツの監督に就任しました。
しかし、就任一年目の75年は、
球団創立以来、
はじめての最下位に終わってしまいました。
長嶋監督は、
翌年の1976年には
「チャレンジ・ベースボール」を
標榜して、
なんと前年の最下位から
見事リーグ優勝を果たしたのです。
そんな年に
発売されたカワサキZ750Tは、
78mm×78mmスクエアの
360度クランク
DOHCツインを
Z2風のボディに搭載したマシンでした。
低回転から
立ち上がるトルクの
力強い加速が魅力のモデルでした。
カワサキZ750T プロフィールとポテンシャル
カワサキZ750T
1976年
エンジン:空冷4サイクル・DOHC2気筒
ボア・ストローク 78mm×78mm
排気量:745cc
最大出力:55ps/7,000rpm
最大トルク:6.0kg-m/3,000rpm
重量:218kg
最高速:—km/h
0-400:–.-秒
登坂力:26°
燃費:33km/l
始動:セル・キック 5速
タイヤ:F3.25-19 R4.00-18
価格\450,000
マルチ全盛期の頃、
DOHCとは言え
出力55ps/7,000rpmの
スペックには
特に目を引かれる若者はいませんでした。
しかし、
Z750Tが誕生したのは、
スーパースポーツモデルと
しての資質よりは、
むしろ大型車に対するコンプレックスをなくすための
イージーライディングへの提案であったような気もします。
海外におけるビックバイクの基準を
クリアにすべく開発されたZ750Tは、
誰でも親しみを持って扱えるモデルでした。
どの回転域でも
ほとんどフラットに
発生するトルクは、
トップギア(5速)1,500rpm付近からでも
十分にスムーズな加速感を得て、
218kgのマシンを走らせてくれます。
フロントフォークは
112mmのストロークを持ち、
ソフトなセッティング。
ハンドリングは
非常に軽快感が与えられていました。
バンク角は深く、
スーパースポーツモデル以上の
バンクも可能だが、
危険を察知しずらいのが難点。
ブレーキは、
前後共にシングルディスク、
効き・タッチ共に素晴らしい。
とにかく、
高回転を敢えて追求するのでなく、
乗り易さを最大限生かした仕上げは、
バランスも良く、
日常の足としても
何ら違和感はないモデルでした。
サイドカーのアシストモデルとしても
ピッタリの存在でしたね。
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